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たとえば
- 玄海原発の周辺で、白血病による死亡が全国平均の11倍もあることが地元議員によって指摘された。
- チェルノブイリ原発事故以降出生した日本人で障害の割合が2倍になった。
原発周辺で健康被害がでるというのは、住んでる人はなんとなく分かっていることだと思う。
低線量被曝において、ガンだけではなく、あらゆる疾病の発病の割合が、被曝していない人に比べて高くなるというのは、国会でも指摘されたし、チェルノブイリの研究者も指摘している。
とにもかくにも、そういう指摘があって、統計データがある。
しかし、これもまた、とても電力会社の利権にあずかったりしているはずがないと思われるような人物が必死で否定するのだ。科学的、と称する人物ほど否定する。因果関係がないとか、玄海原発とドイツで確認されても、他の土地が調べられていないから嘘だ・・・とか。
これって、どこかで見た光景だ。
そう、血液型性格判断とか天体データと地上の事象の相関を否定するのとそっくりだ。
能見正比古氏は血液型と生活の相関を研究したことで有名だ。
よく引き合いに出されるデータで読者カードによる10万人の傾向分析がある。
そこで、血液型性格判断を否定する人は、母集団にバイアスがかかっているから、どんなに有意な数値が出ても省みることはできない、という。
思うに読者カードというのは、必ずしも能見氏に肯定的な意見を持つ人ばかりではあるまい。たとえばミリオンセラーという言葉がある。100万部売れれば大ヒットという中で、事実上10万で数値を出すのは、大きな意味があると私は思う。たとえばランダムな10万人というのはどれぐらいなのか。都会の中規模のベッドタウンで、人口が20~30万、そのうち子供もいるであろうしランダムに取るとなると、ものすごい分母を仮定することになる。
たとえば謝礼でも出す、などという前提があれば、それもものすごい金額になるし、その時点で誰がスポンサーになるのかという問題がでる。
血液型性格判断などというのは、利権が絡まないのだから、食い違いがあっても大きな問題にはならない。
原子力が血液型性格判断と決定的に違うのは利権が絡むことと結果がダイレクトに死に結びつくということだ。
目の前で人がバタバタ死んだとしても、そして、死の原因を作っていると疑われる人の懐にたんまり金が入っていってるのが分かったとしても、彼らは「因果関係が証明できない」というだろう。
玄海町の白血病ですって?玄海町も東通村や双葉町などと同じ、6~7千人の町だ。母集団としては少ない、という切り捨て方ができることになってしまう。
でも、素人は「玄海町周辺に住むと、白血病で死ぬらしいぞ」ということになれば、玄海町には行かないよ。
「俺、別に馬鹿でもいいよ。住むのはいやだ。」というのが普通だよ。
"We KNOW where the isotopes go."
(これは難しい話ではありません。同位体がどこへ行くのかは分かっているのです。)
ジャネット・シェルマン博士のこの言葉だよね。
ロケット科学じゃないというのは、英語の慣用句で難しいことを言ってるんじゃないという意味のようだ。
シェルマン博士は、放射性同位体の化学的振る舞いは分かっている。生物のどの部分に行くかは、学者には難しいことじゃない。そしてチェルノブイリでまさにそれが証明された、という文脈でそれを使っている。
バクテリア、鳥、昆虫、植物、いかなる生命体も放射線被害から逃れることは出来なかったと言っている。
ずいぶん日本の学者さんと違うじゃないか・・・
実のところ計算上食物に含まれるセシウムがどれだけの被害を与えるのかというのは、「ロケット科学」に見える。
一応、ベクレルをシーベルト換算する、つまり食べ物に含まれる放射性物質を被曝量に換算する方法がある。
経路などによって実行線量係数を掛け算するというやり方だ。
これは厳しく決められた数値ではあるようなのだが、たとえば一定量のセシウムを摂取したときに、排出されるもの、残留するもの、半減期などを考えた上、今後50年間というような一定期間に体が受ける被曝量、という考え方なのである。したがって今日摂取した場合計算上0.4マイクロシーベルトの被曝をすることになっていたとしても、今日はその数万分の一しか被曝しないかもしれない。
だが毎日そういうものを摂取したからどうか。今日は1被曝した。明日は近似的に2被曝するはずである。明後日は近似的に3被曝するはずである。1ヵ月後、排出や半減期を含めて14ぐらい被曝するかもしれない・・・
つまり、30年間に食べる食べ物の換算値が仮に15ミリシーベルトだったとして、最初の年は数マイクロシーベルトしか被曝しないかもしれないが、数年後に3ミリシーベルト被曝するかもしれないのである。
野菜の放射線濃度は同じか。だんだん低くなるのかもしれない。しかし、大量に放射性物質が氾濫している場合、野菜や土壌が減ったとしても、それはどこかにあるのである。どこかに行っている。牛かもしれないし、鳥かもしれないし、水かもしれない。さらに長い目で見れば牛もほうれん草も被曝をする。
毒物が氾濫する状況においてはどこからそれが攻めてくるか分からないのだ。
さらに、その換算された被曝は、全身が満遍なく受けるわけではない。一般的にたとえばレントゲンなどではコバルト60という物質が隔離されたところに保存されていて、レントゲンを取る人を前に立たせて
「はい、息を吸って・・・」
といって、ちょっとその場所に穴を開けて放射線を外に出す、というようなことをやっているらしい。
ということは、レントゲンで数ミリシーベルトを被曝するからと言って、それは胸なら胸が満遍なく被曝するのである。
しかし、仮に摂取したセシウムが心臓に残留したらどうか。そのセシウムは心臓だけを狙い撃ちして被曝させ続ける。それが結果的にシェルマン博士のWe KNOW where the isotopes go.なのだろう。
とにかく、今日食べたほうれん草、0.1マイクロシーベルト、OK!というようなものではないということ、様々な問題点が実効線量係数による換算に含まれているように思える。その計算をしている学者さんも、10種類ぐらいの実験動物に10年にわたって放射性物質を食べさせてみた、などという実験は多分やってないよ。
素人にゃわからんよ。勉強し終わったごろにガンで死んでる。
こういう場合、むしろグロスのデータ、つまり人口密度がこれだけのエリアに何ベクレルの放射性物質が降りました、さて何人心臓病で死んだでしょう?というような計算のほうが信頼できるような気がする。
これはオカルト、占星術とある意味同じだ。なぜなら根拠が示せないからだ。ある人が心臓病で死んだ。因果関係は立証できない。
梅干をつけて、かぼちゃの味噌汁を食べておくということの方がある意味まだ確実性がありそうに見える。そうやって広島を生き延びたといってる人がいるのだから。
いまさら素人の私がどうこう言っても仕方がない。
大阪にいて、他人さんの心配をしてどうなるのだろう。
だけど、やっぱり気になって、個人の人が仙台や東京のあっちこっちで6月になってからガイガーカウンターで計測している情報を見たりする。
ばらつきはあるんだけれど、普通の場所で計ったもので0.12マイクロシーベルト/h、つまり、年間で直すと1ミリシーベルト以上のところは結構ある。押しなべて考えて、仙台・東京では、西日本の食材を食べてミネラルウォーターを飲んで、なんとなく暮らしているだけで年間1ミリシーベルトの被曝はする、と考えたほうがいいようだ。
雨どいの下とか、家と家の間の陰になっているところでは、0.9マイクロシーベルトだとか、結構な値を示している場合もある。
・・・・・
ついね。つらいね。
占星術もそうだけど、多くのものが、多少の事件はあっても普通の日常が続くという前提で行えるものだからね。
青森県知事、原発推進派の知事が当選した。
ええっ?と思うのか、仕方ないかと思うのか。
他の土地もすべて原発推進知事が今回当選しているのだ。
今回福島で事故があって、個人的にもいろいろ思うところがある。
前にブログに書いたが、私は山陰が田舎だ。
小学校、中学校のとき、社会化資料集が配られる。過疎化、人口、人口密度、いろいろ田舎の指標というのがある。その上位3つは決まっていて、島根と鳥取と福島だった。日本の田舎の代表だった。
ここしばらく福島が抜け出た。新幹線が通った。東京からJRで行って最も時間がかかる駅、それは鹿児島でも青森でもなく、島根県の大田になった。
子供のとき、原発の議論はあった。小学校でディベートさせられた。私は推進派だった!
原爆アレルギーもあった。
なぜこんなに人々は原発を受け入れるようになってしまったのか。
実は、地方交付税だの核燃料税だの原発の立地の固定資産税だのなんだかんだで、原発が立地していた鹿島町の4分の3が原発関連の収入だったというのが、講談社さんが訳したニューヨークタイムズ・・・なんでアメリカなんだ・・・の記事に載っていた。これでは、誘致の時点で反対運動が起きても、建ててしまえば反対できなくなるよ。
そう思って、福島はどうか、東通はどおりか、と見ていったのだが、島根と福島の大きな違いに気がついた。
島根は、原発の立地は当初は八束郡鹿島町だったのだが、現在松江市に市町村合併されている。松江だって県庁所在地でありながら20万かそこらの人口しかないが、それでも原発関連の予算の割合は合併前に比べればかなり小さくなっている。
今年、島根原発3号機の核燃料税43億が運転延期で見込めなくなったというニュースが流れた。松江市の年間の予算は900億ぐらいだそうだから、それでも原発の金がものすごく大きな比重であることはわかる。だが、住民がいざ命の危機にさらされるとなれば、ちょっと検討しようじゃないかといえるかもしれない。
一方で福島第一原発のある双葉町、東通原発のある東通村は七千人かそこらの町だ。地元に金を落としてくれる議員さんが国会に出て、原発利権を推進する。町民は賛成せざるを得ない。
どうしていいかわかりませんけどね。
しかし、東京に原発を建てろというのは、場所だけの問題ではないということでしょうね。年間の予算が1000億ない市町村に原発を建ててはいけないとか、構造を変えるような事がひつようだということでしょう。
必要なデータや知識が何もない。
だから、このことも思い付きである。
今学者さんやお医者さんが、どの土地は何シーベルトです、何ベクレルです、だから安全だ、危険だとご説明をしていただいています。
出荷する野菜も、ある人は基準値以下なのに風評被害だという。ある人は出荷制限すべきだという。
だけれども、本当にものさしで計って、20cmだからだめ、30cmだからいい、そんな理屈でいいのか。
地球上で生活しているのは人間だけではない。
水に溶ける毒物が地域に氾濫した場合、魚類、両生類、虫、軟体動物のようなものは、普通に考えれば強く影響を受けてしまうと思う。
仮に土壌に放射性物質が撒き散らされて、人間の命は直接脅かされることがなく、その年に取れた野菜は一応基準値クリアーだったとする。
しかし、放射性物質がその土地のミミズやバクテリアに壊滅的影響を与えてしまったらどうなるのか。ミツバチはどうか。大丈夫なのだ、風評被害なのだ、人体に影響はない、だが蛙が鳴かなくなったらどうなのか。
何かが影響を受ければ、次々いろいろなものが影響を受ける。
ひとつ何かが変われば全部変わってしまう。
農家の皆さんは田植えをしてしまった。
一年、田んぼをしなければ土地は荒れてしまう。
荒れてしまうという意味は、雑草が生えたりいろいろするわけだが、突き詰めて言えば、そこの土の質、植生、生態系、そういうものがすべてバランスよく成り立って、やっと安定して作物が収穫できるということだ。
たとえ、福島から遠く離れていて、人間には影響ないレベルの放射性物質が田んぼのなかに落ちて、そこの生態系が崩れてしまえば翌年から田んぼはできないかもしれないのである。
チェルノブイリ100万人の犠牲者という動画がある。
そこで研究者が「蜂がいないと気がついた」と言っている場面があった。
これはわかりにくいかもしれないけど、養蜂はロシアで大きな比重のあることだ。たとえばトルストイの話にも蜂を飼っている気のいいおじさんが出てくる。蜂蜜が取れるのはもちろんだが、教会に行くときに人々が山のように献じる蝋燭はミツバチの出す蝋から作ったものだ。蜂がいないということは大きなことなのだ。
津波があったから、多くの土地はがたがたなのだろうけれど、たとえ内陸であっても、徐々にそういう問題がでてくるのではないか。1年たてば落ち着くのか、30年で落ち着くのか、あるいは2度と同じにならないのか。
たぶん、これも一人ひとりが注意しているしかないのだろう。
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