占い信じますか(3)

まだ占いが「よそ事」の人は、別に信じようと信じまいとどっちでもいいと思う。
電話で聞きました。相性が悪いと言われました。
「ばっかばかしい！」
それでいいと思う。

しかし・・・

たとえば、もし夫婦ともある程度占星術について知っていたら。
この夫婦は離婚しますという星が現れていたなら。

離婚します、という星をどう考えればいいのか。
たとえば、配偶者を表す星、男性なら月に対して、天王星や金星がアスペクトを持っている場合、この人は婚姻後に別の異性と関係を持つと言われていて、その配置具合が悪ければ往々にして離婚するということになる。このとき各々の惑星がどのハウス・どのサインにあるか、どのハウスを支配するかが分かれば、相当事実に肉薄した占断ができる。

だが、ちょっと待て。

この人はこういう配置を持った結果、多分危機が訪れる。誘惑に駆られるかもしれない。
で、結局何もなかったとする。その場合どうなるのか。
私がいいたいのは、つまり、この人は他の女に惚れるから離婚するのだろうか、それともたいしたことがなくても、結局離婚は仕方がないのか。
浮気するだろう、ということが占いの結果でているから、結果離婚するのか。
それとも離婚するという星なのか。
どちらかといえば前者でしょうね。この人、異性が好きな人なのだ。だから多分それやこれやで離婚の危機なのではないかな。

そして、こういうことを事前に夫婦が認識していたらどうなのか。
彼は多分若い女と恋に落ちるときがくるだろう。離婚の危機が訪れるのだろうか。

ひょっとしたら占いなど知らないほうが、うまく行ったのではないか。
彼は若い女に恋してしまった。
星が決めてれば、多分そこまでは起こるだろう。
だが奥さんが堪えて許して丸め込んで争って信頼して、とにかく乗り切ってしまったら離婚にならずに済むのではないか。
旦那の側も、たいしたことはないケースもある。浮気相手が二次元だったりすることもある。あるいは、そういう誘惑に駆られても我慢している堅い旦那もいると思う。ちょっと惹かれてしまった。だが何もなかった。
世の中、そんな悪いやつばかりじゃないですよ。

それで思うのだが、ある意味良し悪しで考えている間は占いはいらないかも知れませんね。

世間的には良し悪しでまず考える。
ちゃんと働いている。良い。
遊んでいる。悪い。
子供を構っている。良い。
ほったらかしである。悪い。
努力している。良い。
努力していない。悪い。
金がある。良い。
貧乏だ。悪い。

良い悪いではなく、こうすべきというのでもなく、自分の人生とはなんだったのか、咀嚼していく、気持ちを整理していく、浄化していく、そういうときに占星術というのは「なるほど。ま、そうかもな。」という判断を与えてくれるかもしれない。
多分それでいいのではないか。
現実には世間的に見れば、よほど不幸な目にあってるかもしれない。
それまでの人生で「俺はこんなひどい人間だった」と思うのなら、それはやり直さないといけないだろうが、それなりに一生懸命正しいことをやってきてもそういうことになってるかもしれないのである。

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